医療での治療から、気持ちでの治療へ
主治医の先生から在宅でのケアに向けて進められるとの連絡がありました。
本当に余命が1ヶ月や2ヶ月なら、1日も早く家に帰ってきて欲しい。
在宅医療を始めるかどうか。
私たちはもし本当に母といられる期間が残り少ないなら、今の様に面会も会話すらも出来ない状態よりも家で一緒に過ごしたい。
でも母は?
もしかしたらいつも頼れる主治医の先生や看護師さんが側にいないことで、不安が増す、や家で終末期的な過ごし方ではなく、もっと闘いたい。
そう思うかもしれない。
やっぱり母以外の人間だけで決めて良いことでは無いので、なんとか面会をして母と相談できる機会を作ってもらった。
何日かぶりに会った母はやっと生きているような、そんな雰囲気。
目の焦点は合わず、会話をしていても意識が遠のく(眠ってしまう)感じ。
でも母には全てを話した。
余命の話も。
そうでないときっと選択が変わってしまうから。
今の治療を頑張れば回復して退院できる、と思うときっとこのまま入院すると言うと思う。
あの朦朧とした母が内容を理解したのか、イマイチわからない。
でも、母は「家に帰りたい」と言った。
その母の言葉から、いろんなことが一気に動き出した。
明日在宅ケア担当の先生と退院に向けての面談を行うことに。
そして主治医の話では数日で退院ができるとのことだったので、ひとまず絶対に必要な介護用ベットのレンタルを依頼。
母は現在要介護1で、ケアマネージャーさんがいるのでその方に連絡。
ベッド、母が帰ってきた時のヘルパーさんの手配などをパッパとやってくれた。
ありがたい。
余命がどうこうの話はしていたが、主治医の先生は
「治療を終えた訳じゃ無い。治療の方針を変えただけ」と言ってくれた。
医療での治療から、気持ちでの治療への変更。
先生が諦めた言葉を言わないのは、家族にとっては本当に救い。